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撮りためたフィルムをデジタルで綺麗に残したい! [カメラ研究室]

みなさんは、今まで撮影したフィルムはどのように管理されていますか?

デジタル導入後も月に数回ポジフィルムでの撮影を楽しみ、ライトボックスで確認した後、いつものキタムラさんでダイレクトプリントを頼んでたんですが、1 年ほど前にフラットヘッドスキャナーを購入してデジタルデータとしても保存しています。

機種は CANON 製 CanoScan 8600F で当時 2 万 5 千円程度で購入した記憶があります。最初は思ったようにスキャンできずに試行錯誤し、やっと慣れてきたところでした。

今年の正月に年賀状印刷のためにエプソンの PM-T990 を購入し、複合機ならではの便利さ、無線 LAN 対応の便利さを享受してきましたが、先日ふと PM-T990 にもフィルムスキャン機能が付いてるぞ、と。

今日はまず同じフラットヘッドスキャナーに分類される 2 機種についてのフィルムスキャン機能の比較をレポートします。

だけど結論だけははっきり言っておきます。このあと、それぞれ比較していきますが、CanoScan がスキャナ専用機であるのは伊達ではない。正直 CanoScan でスキャンしたデータの後に PM-T990 でスキャンしたデータを見たら、フィルムスキャンとしては使う気になれない。
実際に同じポジフィルム 3 種類をそれぞれでスキャンして比較してみたいと思います。

CanoScan 8600F 主な仕様


形式 フラットベッド型
読み取り素子 CCD(6ラインカラーイメージCCD)
走査方式 読み取りヘッド移動による原稿固定読み取り
光源 冷陰極蛍光ランプ
光学解像度(主走査×副走査) 4800×9600 dpi
インターフェース USB2.0 Hi-Speed/USB(USB1.1相当)
階調(カラー) 入力 48ビット (RGB各色16ビット )
階調(カラー) 出力 48ビットまたは24ビット ( 各色16ビットまたは8ビット )
読み取り速度(カラー) 13.8msec/line (4800dpi)、6.9msec/line (2400dpi)


EPSON PM-T990 主な仕様


形式 フラットベッド型
読み取り素子 オンチップマイクロレンズ付き6ラインCCD(α-Hyper CCD II)
走査方式 読み取りヘッド移動による原稿固定読み取り
光源 白色冷陰極蛍光ランプ
光学解像度(主走査×副走査) 4800×9600 dpi
インターフェース USB2.0 Hi-Speed/USB(USB1.1相当)
IEEE802.11b/IEEE802.11g
階調(カラー) 入力 48ビット (RGB各色16ビット )
階調(カラー) 出力 48ビットまたは24ビット、3ビット ( 各色16ビットまたは8ビットまたは1ビット )
読み取り速度(カラー) -


細かい技術や仕様部分には差異があるんだろうけど、素人目にははっきりいってスペックの違いはほとんどない!
どちらかというと PM-T990 が無線 LAN 対応の分、利用する際の便利度はダントツで PM-T990 の方に分がある。

スキャン解像度はフィルムサイズに対して 1200 dpi 固定で取り込んでいます。(だいたい 1700 x 1100pixel 程度)

ドライバによる補正を行わない場合


まずはドライバによる補正を行うことなくスキャンしてみた。
CanoScan 8600F
Image1.jpg
EPSON PM-T990
Image1.jpg
CanoScan 8600F
Image2.jpg
EPSON PM-T990
Image2.jpg
CanoScan 8600F
Image3_edited-3.jpg
EPSON PM-T990
Image3-edited1.jpg


どうですか、まず PM-T990 側は補正がないとかなり露出がアンダーになる傾向があります。もちろんドライバによる自動補正を利用すれば明るくはなるんですが。。。
あとはやっぱり解像度が CanoScan の方が優秀なのがわかります。

輪郭強調のみ適用したスキャン比較


次に解像度の甘さを解消するために輪郭強調のみ適用した場合のスキャン機能を比較します。
CanoScan は輪郭強調処理は ON/OFF のいづれかですが、PM-T990 の場合は、OFF/弱/強とある。今回補正なしの結果として PM-T990 の結果が思わしくなかったので、PM-T990 の輪郭強調はとしました。
CanoScan 8600F
Image1.jpg
EPSON PM-T990
Image1-edited1.jpg
CanoScan 8600F
Image2.jpg
EPSON PM-T990
Image2-edited1.jpg
CanoScan 8600F
Image3_edited-3.jpg
EPSON PM-T990
Image3-edited1.jpg


どうでしょう!?
どちらも輪郭強調してるので「補正なし」よりは幾分メリハリが出たような感じです。
だ・け・ど、PM-T990 の色味が変!? 特に原色系の赤・黄が実物とはかけ離れた補正をされているような・・・
設定では、どちらも色補正自体はかかっていないはずなんですが、謎です。

ドライバによる自動補正


最後に各ドライバによる推奨設定、つまり自動補正ですね、を適用した結果を示します。
CanoScan 8600F
Image1-edited1.jpg
EPSON PM-T990
Image1-edited1.jpg
CanoScan 8600F
Image2.jpg
EPSON PM-T990
Image2-edited1.jpg
CanoScan 8600F
Image3_edited-3.jpg
EPSON PM-T990
Image3-edited1.jpg


い、いかがでしょう^_^;
やっぱり PM-T990 は私の好みには合いません。

  • ドライバによる色補正が不自然な感じがする
  • 輪郭強調の設定にかかわらず CanoScan の方がピントがくっきりあっている。PM-T990 の方はボヤっとしている感じ


他にもいろいろと試行錯誤したけど結局は大きくはこの 2 点でフィルムスキャンには CanoScan を使うことになりました!
カラリオ買ったときに CanoScan が無駄になるなぁと思ってたので、その分は良かったんですが、無線で使える分 PM-T990 の方が使い勝手も良く、どちらも優劣ありますね!

あと 2 年フィルムを使い続けられるなら、最後にフィルムスキャナーを購入しようともくろんでる”へれぼるす”でした。

ピクチャーコントロール [カメラ研究室]

今回、アジサイの色彩を正確に出すための試行錯誤する際に Nikon D300 にデフォルトで搭載されているピクチャーコントロール 3 種(モノクロは今回使用せず)、Nikon のサイトで提供されている D2X のモード 3 種を比較してみた。

Nikon D300 にはあらかじめカラーモードで、「スタンダード」、「ニュートラル」、「ビビッド」の 3 種類のピクチャーコントロールが搭載されている。

ここでピクチャーコントロールについて簡単におさらいを。
  1. クイック調整 スタンダード、ビビッドモードのみ可能で、すべての設定値をバランスよく一括で変更できる調整機能
  2. 輪郭協調
  3. コントラスト
  4. 明るさ
  5. 彩度: モノクロームを除く
  6. 色相: モノクロームを除く
  7. フィルター効果 Y/O/R: モノクロームのみ
  8. フィルター効果 G: モノクロームのみ
  9. 調色: モノクロームのみ
  10. 調色の濃度調整: モノクロームのみ


【スタンダード】
すべての設定項目においてバランスの取れた画像になり、記憶色に最も近いイメージに。
PC-スタンダード.jpg
【ニュートラル】
輪郭協調やコントラストが抑えられることで、豊かな階調で表現されもっとも自然な感じになる。 メリハリという点では最も対極のモードになるためコンデジのようなメリハリのある画像とは一線を画す。
PC-ニュートラル.jpg
【ビビッド】
輪郭協調やコントラストを上げ、色彩を強調することで 3 つのモードの中では最もメリハリのある画像が得られる。ただし、使用する被写体によってはキツすぎる印象があり、万能モードとは言い難い。
PC-ビビッド.jpg


Nikon Imaging サイトでは、オプションピクチャーコントロールとして、D2X のカラー設定である MODE1 ~ 3 に対応した D2X モードを配布している。
また D2X の各カラー設定はピクチャーコントロールによる近似設定として以下のような位置づけとなるようだ。
D2X カラー設定ピクチャーコントロール
D2X MODE1スタンダード
D2X MODE2ニュートラル
D2X MODE3ビビッド


【D2X MODEⅠ】
特に画像調整を行わなくても、人物の肌色の微妙なトーンをきれいに再現します。 MODEⅠはスタンダードをベースに近似設定しているということであり、系統としては似たイメージではある。 だけどデフォルトのスタンダードをさらにコントラストを弱めた感じであり、どちらかというとニュートラルといっても通用しそうな絵作りとなった。
PC-D2X-mode1.jpg
【D2X MODEⅡ】
スタジオ撮影等に適し、素材性を重視した色再現をするモード。広い色域をもつため、画像調整のしやすい画像が得られます。 MODEⅡはニュートラルをベースに近似設定しているということであるが、MODEⅠよりもさらに色彩が協調されており、メリハリがあるように感じられる。
PC-D2X-mode2.jpg
【D2X MODEⅢ】
風景撮影に適したモード。青空や草木の緑を鮮やかに再現します。 MODEⅢはビビッドをベースに近似設定しているということであるが、デフォルトのビビッドよりは若干明るさや色彩が抑えられている感じがする。ビビッドよりも風景やメリハリのある絵を必要とするときに積極的に使用してみたいモードである。
PC-D2X-mode3.jpg


まずはデフォルトと Nikon から提供されている D2x オプション PC の比較をしてみました。
今度はカスタムピクチャーコントロールを自作する方法や結果について研究してみようと思います。

アジサイの色彩再現は難しい!? [カメラ研究室]

関西圏では梅雨の中休みも今日で終わり。明日からはまたシトシト雨が降りそうです。

最近庭に咲いているアジサイを撮影しました。土が酸性なのか見た目は青色のアジサイなのですが、デジカメ(Nikon D300)で撮影するとなぜかピンク(赤系統)に!
そこで撮影した RAW データを Nikon Capture NX でレタッチすることにしました。

まずは撮影したアジサイをそのまま JPG に変換したオリジナル画像。どうですか? ピンクですよね。。。
デフォルト.jpgまずはホワイトバランスやピクチャーコントロールでどうにかならないかなぁと考えましたが、どうやってもピンク系から青系の色にはなりません。








そこで Capture NX に搭載されている LCH エディタを使用して、レタッチを行いました。
レタッチの手順は簡単に以下の通りです。
  1. 投げ縄ツールでアジサイの花だけを選択する。境界を「ぼかす」のがポイント
  2. エディットリストのプルダウンからLCHエディターを選択する
  3. LCHエディターから「色相」を選択し、入力の色相を変えてやり、好みの色に変化する部分まで移動する

LCHエディタ.jpg投げ縄ツールでアジサイの花だけ選択するのは、画像全体に対して色相を変化すると自然に写っている色までが逆に変な色に変換されてしまうからです。画像の色の問題が光源が原因となっているのであれば、画像全体に適用しても問題ないだろうし、その場合はホワイトバランスで解決できそうですね!

個人的にデジタルカメラを使用するようになってから深紅のバラ、アジサイ(のように紫が入った花)の撮影や撮影後のレタッチが難しいと感じるようになりました。

これからも試行錯誤して、ここで紹介していきたいと思います。
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